建物の安全性の確認
2012-03-18


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年度末に、竣工する物件がいくつかあります。

建物が、無事完成するには、いくつかの検査を受験して、合格しなくてはいけません。
検査の中で、とくに重要な検査は、消防検査と、建築の確認検査です。
消防検査が終了し、建築確認検査が無事終了しますと、役所から検査済証が発行されて、晴れて建物を使用することができます。

この二つの主要な検査を受ける前に、建物が確実に防災的に安全であるかを自主的に行う検査として、綜合防災連動試験というものを行います。

おもな防災検査内容は、以下の4点であります。
1・外観検査
 ・感知器・受信機・消火器等がちゃんと据えてあるかを確認する
2・機能検査
 ・感知器・受信機の作動状態を確認する
3・作動検査
 ・エレベーター火災停止・:空調停止を確認する
  消火ポンプ起動確認等
4・以上の3点を同時に正常に作動するか確認する総合検査
 ・防災連動試験(防火扉・防火シャッター等)

防災システム機器は、いろいろなものがありますが、膨大な数の機器を、建物が実際に、利用者が入館して、利用者が安心して使うことができるように、一つ一つ地道に検査をします。

検査の中でも、とくに、直接、疑似の火災が発生させた状態を想定した
試験、直接、煙を出る特殊な装置で、煙感知機を炙って、火災の状態を感知するかを試験する検査があります。

この試験が開始すると
「○○部分の煙感知器が、発砲しました。」と、アナウンスが館内に放送され、建物館内が非常放送のサイレンで、「ピーポ、ピーポ」と鳴ります。
その発砲と同時に、防火扉が作動してしまったり、防火シャッターが下りてきて、火災部とそうでないところを区画します。

「○○部分の作動は正常です。」と、実際に発砲している人や作動検査をしている人に、防災センターから、アナウンスがあり、一つの機器の動作確認が行われます。

綜合防災連動試験は、まさに建物に命が吹きこまれる瞬間です。
この館内にけたたましく鳴り響くサイレンの音とアナウンスを聞くと、建築に携わる者にとっては、子供が生れ出るときの胎動や、新年を迎える前の除夜の鐘のような厳かな感じを受け、無事に、建物が完成してほしいと気持ちが高揚してきます。
[設計について]

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